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Vol.07 オフシーズン特別座談会「この悔しさは来年への糧になる!」

こんなはずでは、と思った序盤

前:ところで、シーズン前はかなり期待度が高かったと思うんだけど、チョーさんはどう思っていた?

チ:イケルと思ってましたよ。優勝もすぐだ! ぐらいの勢いで。だって開幕まではトントン拍子に見えてましたからね。ボクたちのサイトでも、開幕前に優勝したとき用のトップページ画像を作ったじゃないですか! 「いつでも来い」って。

次:そうなんだよ。優勝したときに、参戦以来一緒に応援してきたファンのみなさんと盛り上がらなくてどうする! って思いがあったからね。

前:確かに。そうだった。今、思い出した。

チ:でも始まってみると「うまく行かないものだな」って。でも、それぞれのレースではいいところもありましたよね。いつもコメントを寄せてくださっていた「Worldly Acrobat」さんなんかも同じ気持ちだったのかな? 毎回、次に期待を持つようなメッセージをコメントしてくれていましたから。

前:じゃ、尾張さんの目から見て、スバリ、5年目のパナソニック・トヨタ・レーシングは頑張ったと思いますか?

尾:よく頑張ったと思いますよ。開幕の時点で、鈴鹿のセカンドローは予想できなかったことです。開幕2戦目が終わった後、TMGの木下副社長が「鈴鹿までには間に合わせますよ」って言われたんですよ。でも、それを聞いたときの僕の顔がね……「信じてないでしょ!」って木下副社長に言われてしまった。

チ:まぁ、歴史を振り返っても、あの位置からシーズン中にトップチームに追いつくなんて、考えにくいですよね。

尾:そう。でも、パナソニック・トヨタ・レーシングは本当に間に合わせた。これは、すごく頑張ったということだと思う。優勝できていたら、なおよかったんですけどね。でも、きっとこれでいいんですよ。

次:私もそう思う。優勝を狙っているからこそ、今年の成績にチームも我々ファンも落胆しているわけだよね? 今年のことは大いに落胆して、来年への活力にしなくちゃいけない。

尾:その通りなんです。だって一番落胆しているのは、チームなんですから。ダイアリーに書きましたけど、ブラジルのレース後、ヤルノもスタッフも悔し涙を流していた。そして先ほども話した開幕戦でチームが見せた自分たちへの怒り。そんなふうに悔しがるチームの姿を、ボクは5年間パナソニック・トヨタ・レーシングを見てきて初めて見た。その思いを、来季につなげてほしいですよね!

[写真7]

前:いつもヤルノのことばかり応援していると思ってるでしょ? もちろん、ラルフも大好き。メルボルンで3位に入ったとき、泣いちゃいました

チ:それは涙もろいだけでは……

前:そういうこと言うから、誤解されるんだよ。本当ですから、みなさん!

[写真8] Rd.03 オーストラリアGP

次:このときは、やっと結果を出してくれたと、本当に胸をなでおろしたよ

ナ:次田Pだけじゃなく、スタッフみんなそう思ってました

前:ただ、これが今年最後になるとは……さすがの私も思いませんでした

[写真9] Rd.11 フランスGP

前:表彰台には届かなかったけど、このレースも興奮したね

チ:モナコでTF106Bを投入。やっとその結果を出してくれたと思いましたもんね

さてさて、2007年シーズンは?

[写真10] Rd.10 アメリカGP

前:このレースでのヤルノの追い上げはすごかったな

尾:ブリヂストン勢にアドバンテージがあったとはいえ、確かに。フランスで見せた好結果は、アメリカから、いい流れが始まっていたといえますね

[写真11]

次:ピットワークも今年はずいぶん上達したように思うんだけど

尾:そうですね。確かにトップチームと比べてそん色ないものになってきたんじゃないでしょか

チ:それじゃ来季の話に移りましょう。僕から尾張さんに質問があります。今年限りでミシュランが撤退して、来年はタイヤがブリヂストンのワンメイクになります。これはアドバンテージになるのでしょうか?

尾:それほどないと考えています。ただそれは、他チームに対しては、という意味。チームとして考えるなら、「来季からではなくて、今季からブリヂストンに替えていてよかった」と思えるような改善をしてほしいですね。

チ:それは?

尾:タイヤというのは、「どう使うか」ということなんですね。トップチームは、それなりにタイヤの使い方の「引き出し」を持っています。パナソニック・トヨタ・レーシングも、だいぶ「引き出し」が増えたとは思いますが、オフの間に、もっともっと増やさなければならないでしょうね。

前:で、どうなのよ、来季は?

尾:「遅くて壊れないクルマ」と、「速くて壊れるクルマ」だったら、後者のほうがいいわけですよね。その意味では、パナソニック・トヨタ・レーシングは今季、後者だった。だって、速さではトップチームに遜色なかったんだから。もっと具体的に言えば、去年は成績は良かったけど、速さではルノーについていけなかった。ところが今季の終盤ではルノーを喰っていました。「レースは結果を出してナンボ」とは言うけれど、今年の方がボクらに夢を見せてくれたと思う。来年もトラブルを恐れないで攻めてほしいですね。

チ:確かにそうですね。速いのがわかっているから、見ているほうもがっかりする。「こんなもんじゃないだろ!」って。

前:長い間F1に君臨したミハエルが引退。さらに連覇したアロンソがチームを移籍するなど、来年はF1勢力図がガラっと変わるはず。玉石混淆、群雄割拠、諸葛孔明な新たな時代の幕開けなわけだ。それを制するのは、我らパナソニック・トヨタ・レーシングってことだな!

チ:うん? 諸葛孔明……???

[写真12]

チ:今年、ダイアリーを読んで泣いたのは、やっぱりヤルノの契約発表のとき。木下副社長のコメントには泣きました

前:オレなんか、泣くどころの騒ぎじゃなかったよ